鼈甲(べっこう)とは

鼈甲(べっこう)とは鼈甲(べっこう)とは、南方の海に生息するタイマイ(ウミガメの一種)の背と腹の甲羅を10枚程度に剥がして造られる工芸品の材料です。色は半透明で、赤みを帯びた黄色に濃褐色の斑点があり、黄色の部分が多い物ほど価値が高くなります。現在では希少価値のほか、プラスチックとは異なる軽い質感を求めて鼈甲製品を購入する方が多くなっています。

なお、生薬、漢方でいう鼈甲は、タイマイではなくスッポンのもので、これは土鼈甲(とべっこう)ともいいます。

また、加工し易いので工芸品や装飾品の材料として重用されてきました。古くは正倉院にも収められているほか、職人の技術が向上した江戸時代には眼鏡のセル(徳川家康の眼鏡が有名)、櫛、かんざし、帯留め、ブローチなどに加工され普及しました。現在ではこうした装飾品の多くはプラスチック素材に変りましたが、昔ながらの「べっ甲柄」を模しているものが多いです。手入れに関しては、汗や整髪料には弱いので、空ぶきで磨く必要があります。